ご挨拶

川崎沖縄芸能研究会が、「沖縄芸能大会」と銘打って第一回の公演を行いましたのは、昭和25(1950)年のことでした。その後毎年、時には春・秋と年二回の公演を行い70年近くにもわたり絶えることなく開催されてきました。

これもひとえに、これまでささえてくださった関係者の皆様、ご来場、応援くださいました観客のみなさまのおかげと心から感謝申し上げたいと存じます。

第一回公演を開催するにあたっては、当時川崎に仮住まいしておられた琉球古典音楽野村流の権威・池宮喜輝先生と舞踊会の重鎮・渡嘉敷守良先生にご指導を仰ぐことができました。戦後間もないこの時期、両先生のご指導が無ければ、今日の川崎沖縄芸能研究会はなかったでしょう。
そしてさらに幸運であったことは、「沖縄の芸能」が昭和27(1952)年に川崎市より「川崎市無形文化財」の指定を受け、昭和29(1954)年には神奈川県からも「神奈川県無形文化財」の指定を受けたことです。(昭和51年に「無形民俗文化財」に再指定)

この指定を受けるに際しましては、沖縄芸能に造詣が深く、沖縄の唄や踊りをこよなく愛してくださった方々の存在をわすれるわけにはまいりません。とりわけ当時川崎市の職員であられた古江亮仁氏には、大変なご尽力をいただきました。沖縄芸能の素晴らしさをいち早く見て取りさまざまな機会をとらえては、ご紹介くださいました。

川崎沖縄芸能研究会会長